これまでの研究の結果から、

「コーダは小さい頃に責任感が強くなりすぎると、大人になって親を受け容れる時期が遅くなってしまうことがある。」

 ということが、わかりました。

物心ついたときから親の通訳をしたり、ときとして、周りの人たちから、

「聞こえないお父さん、お母さんを助けてあげてね。」

と、言われたりすることで、頑張りすぎたり悩んでしまうコーダもいるのです。

そのため、日常のなかでもしもコーダが通訳をすることになった場合には、コーダの状況に見合った極めて簡単で短時間の内容・場面のみ任せるとともに、「無理していないかな?」「がんばりすぎていないかな?」と立ち止まって、そっと様子を見守っていただけたらと思います。

それから、親子で「きこえないこと」について、たくさん話をしたり、コーダへ

「親がきこえないことや、手話は恥ずかしいことではないよ」
「きこえなくても工夫すれば大丈夫だから、安心してね。」

などと、伝え続けていくことが、より良い親子関係を作っていくうえで大切なポイントであることがわかりました。

詳しくは、書籍『コーダ きこえない親の通訳を担う子どもたち』(金子書房)
P.130…「コーダが通訳をするときに きこえないお父さん・お母さんにお願いしたい5つのポイント」
P69…「コーダが親を大好きだと思うようになるための3つのポイント」
にまとめています。目を通していただけたら嬉しいです。

お父さん、お母さん、これからもわが子と、たくさんの会話をし続けてくださいね。
そして、きこえないことや手話に対して、いつも堂々と自信を持って向き合い続けてくださいね。

それは、コーダにとっても、とても嬉しいことなのです。

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