青年期のコーダは、親の障害のことで周囲の人々(特に学校の先生や手話通訳者など)に心理的な溝を感じることがあります。
 その原因は、具体的には、周囲の人々のコーダに対する同情や親の中傷、過剰な期待などです。
 コーダは、親がきこえないことで、周囲の人々の言動に対して、とても敏感に反応することがあるのです。


例えば、コーダは周囲の人から「すごいね」と褒めてもらったり、励ましてもらったりすることがあります。それを嬉しく思う事もあれば、逆に疎ましく思ってしまうこともあります。
期待を背負って、いい子でいなきゃいけないと、疲れてしまうこともあります。
とても難しい事ですが、コーダひとりひとりの状況に合わせた声かけに心を配って頂ければと思います。

 
 また、コーダが担う親への通訳とは、実はとっても高度な技術を要する場面があり、特に医療現場のような専門的内容の通訳をコーダが担う場面では、コーダに過度の負担が伴うことがあります。
そのため、手話通訳者等を手配するなどして、コーダの負担を軽減させることが望まれます。
また、周囲の人々が少しでもきこえない親と直接コミュニケーションをとることができれば、コーダが通訳をしなくてはいけない場面が少なくなって、コーダの気持ちがちょっと軽くなるかもしれません。

周囲の皆様に、コーダの健やかな成長を、あたたかく見守って頂ければ、とても嬉しく思います。

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